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カリフォルニアロールはなぜ御飯が外なのか? 

sushi


最近は日本でも僅かながら出す店も出てきた、アメリカ発祥の寿司カリフォルニアロール。
発祥はロスともサンフランシスコとも言われますが、蟹肉とアボガド、マヨネーズの取り合わせは、日本にいたら思いつきませんよね。
ところでアメリカのお店で働いていて、すぐに気がつくことがあります。
それは同じような巻寿司でも、アメリカ人のお客さんは圧倒的にご飯を外側にした裏巻を好むのです。
実際カリフォルニアロールを含む、アメリカ発祥の巻寿司は圧倒的に裏巻が多いです。
日本人からしたら、ご飯がべとついて食べにくそうと思いますが、彼らにしてみると真っ黒な海苔は黒い紙みたいで、食べ物には見えないらしいのです。
同じように味噌汁のワカメも昆布も、一般的にはシー・ウィード(海草)で纏められてしまいます。
基本的に彼らには海草を食べるという習慣があまり無いのです。
確かに、我々が海外に行っても、一体これは食べ物??という謎の物体に遭遇して食べるのを躊躇する事がありますよね。
あともう一つ、裏巻が普及した理由に、巻くのが簡単という事があり、実はこれが一番大きな要因だと思います。
以前書きましたが、アメリカの厨房では和食の経験などない人々が働いており、こういうスタッフでも寿司を巻ける調理法として、裏巻はぴったりだったのです。
日本で見られるような海苔を外にした巻き方は、ご飯の量がぴったりでなければはみ出してしまったり、海苔の端にのりしろを残さなければならなかったり、結構素人には難しい物です。
その点裏巻は巻き簀にサランラップを張ってしまえばご飯がこびりつくことも無く、ご飯の量もある程度適当でもキチンと丸くなります。
実際、新人のスタッフに寿司の巻き方を教えると、日本風の巻き寿司をキチンと巻けるようになるには、器用な人でも一週間はかかるのですが、裏巻なら数時間で出来てしまいます。
カリフォルニアロールが今の形になったのには、こんな事情があったのではないでしょうか。
裏巻きは御飯が先に口に入るため、通常の海苔巻とは食感が異なりますが、誰でもきれいに作れるため、家庭でお寿司を巻く方法としてお勧めです。
さてカリフォルニアロールですが、お店によって結構作り方が違います。
次回は材料選びからの、カリフォルニアロールの作り方を紹介してみたいと思います。

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本当は怖い?血合い肉 

アメリカにはFDA(連邦食品医薬品局)というお役所があって、食の安全性に関する様々な情報を、保健所を通した通達の形でレストランに伝えてきます。
そんなFDA通達の「危ない食品リスト」にこれもありました。
魚をさばくと必ず出る「血合い肉」です。

魚肉の中で、骨に沿って黒ずんだ赤みを帯びた部分です。
白身魚の場合は量もそれほどでなく臭みも少なく、見た目のアクセントにもなるので、焼き魚やスシネタの場合はある程度残して切り取る場合もあります。
マグロなどの赤身魚の場合、臭みが強く鮮度も落ちやすいために、生食用としてはまず使われませんが、生姜で臭みを消して醤油などで味付けし、煮物などにして食べる人も多いでしょう。
私達のお店でも、メニューには出していませんでしたが、まかない用としてはたまに食べていました。
実際この部分にはビタミンEや鉄分など、重要な栄養素が多く含まれているのです。

ただ、この部分を大量に摂取する事は避けた方が良いようです
FDAからは、レストランメニューには不適切で、調理の際は出来るだけ切り取るようにという指導が出ています。
なぜならこの部分の肉には、魚の血液中に含まれる重金属などが蓄積されやすく、しばしば基準値を超える値が検出されるそうなのです。
海洋汚染の余波がこんな所にも出ているのですね。
特に工業地帯など都市部沿岸産の魚の場合、注意が必要です。
レストランではあまり見かけない部分ですし、過剰に避ける必要はありませんが、特に妊娠中の女性などは家庭で調理する時もなるべく切り取るようにして、食べない方が賢明でしょう。

しかしこの血合い肉の話、日本では聞いた事ないですけど、日本の魚は安全なのでしょうか
まあFDAはしばしば過剰なくらい心配性の役所ですけど、消費者としては気になるところです。

また血合い肉とは関係無いですが、サンフランシスコ在住の頃、たまにベイでカニとりをしていました。
サンフランシスコ湾の内側では結構カニがとれるのです。
私は自分で食べるためにとっていましたが、良いポイントには結構プロっぽいチャイニーズの人々も。
ある日、ふと思って食品検査をしている知人に、「サンフランシスコ湾のカニってどうなの?」と聞いてみたところ、「ん~、あんまり沢山は食べない方が良いよ」との事。
やっぱり大都市の内海なので、ある程度の汚染はあるらしく、食用としてはギリギリなのだそうです。
環境汚染のリスクは結局自分たちに跳ね返ってくるという事ですね。
あの沢山のカニとりの人たち、どこで食べてるんだろう・・・

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ボンジョレ・ヌーヴォーをいただきました 

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今年のボンジョレ・ヌーヴォーをいただいたので、早速飲んでみました。
正直なところ、今までボンジョレ・ヌーヴォーを本当に美味いと思った事が無かったので、グレートイヤーだという今年物は楽しみだったのです。
ポール・サヴァンのキュヴェ・トラディションというワインで、30年前の製法を復活させた品なのだそうです。
お味の方は、確かに去年の物などと比べるとボディが強い感じです。
早飲みワインならではの渋さや荒っぽさは相変わらずですが、芯がしっかりしているので、バランスがいい。
これなら普通に食事に付け合せても良いかなと思います。
なかなか良いワインだったんですけど、やっぱり日本のボンジョレ・ヌーヴォーは全体に高いですね!
コンビになどを見ても、殆どが2000円以上します。
もちろんボンジョレ・ヌーヴォーと言ってもピンキリなのは判ってますが、いくら「初物」とは言っても欧米で7、800円の物まで2000円以上もするというのはこのデフレ時代にどうなんだろうと思ってしまいます。
まあタダでもらったものに値段の文句を言うのも何だと思いますが、同じ金額を出すならずっと上質なワインが飲める訳ですから、今後とも自分で積極的にヌーヴォーを買う事はないだろうなあと思う訳です。
やっぱりお祭りワイン、パーティの花って事なんでしょうね。
せめてもうちょっと安くなれば、ガンガン飲むのにちょうど良いのにね。

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ポール・サパンボージョレー・ヌーヴォー【2005】キュヴェ・トラディション
ポール・サパンボージョレー・ヌーヴォー【2005】キュヴェ・トラディション
3200円

感謝祭とグレービーソース+スタフィング 

もうすぐ感謝祭(サンクスギビング)がやって来ます。
日本ではイマイチ馴染みがありませんが、アメリカではクリスマスに次ぐ大きな祭日です。
だいたい10月終わりのハロウィンから、深まる秋と共にアメリカ人はお祭りモードに入ります。
11月の第四木曜日の感謝祭が終わると、ほぼ一ヵ月後のクリスマスに向かって、人も街もだんだんと盛り上がって行くのです。
さてそんな大切なお祭りである「感謝祭」とは何の日なのでしょう。
簡単に言うと、食べられる事、生活できる事への感謝を捧げる日です。
この日ばかりは人々は早々に街から姿を消し、家族みんなでご馳走を食べ、日々の生活を送れている事への感謝を捧げるのです。

1620年冬、アメリカ大陸に上陸したメイフラワー号の移民達は、ヨーロッパとはあまりにも勝手の違う新大陸の厳しい自然の中に、バタバタと倒れて行きました。
このままでは全滅も間近という時に、見かねたネイティブアメリカンの人々が、彼らに食料を与え、新大陸での農耕のやり方を教えました
彼らのおかげで、メイフラワー号の移民達は生き延びる事が出来、ちょうど一年後の11月に、世話になったネイティブアメリカンたちを招いて歓待しました。
これが感謝祭の始まりだと言われています。
つまり最初はネイティブアメリカンに感謝する日だったのですね。
この1621年の最初の感謝祭で出された料理は、七面鳥かぼちゃトウモロコシといった新大陸の食材を使い、ヨーロッパの知恵で料理された物で、ある意味で全てのアメリカ料理の原型と言えます。
それから長い歳月が流れ、移民者とネイティブアメリカンの関係も、当初の協力関係から先住民と征服者の長い長い戦争の歴史へと姿を変えましたが、感謝祭だけは人々の日常に受け継がれていきました
ようやくアメリカがほぼ現代の姿となる19世紀、当時のリンカーン大統領が11月の第四木曜をネイティブアメリカンだけではなく、食べ生きられる事全てに感謝するという意味で、正式に「感謝祭」の祝日に定めたのです。

感謝祭で食べるものと言えば、七面鳥の丸焼きですが、そのほかにも幾つかの定番があります。
七面鳥の詰め物にもなる、スタフィング(パンと野菜の炒め物)。
マッシュポテト。
パンプキンパイ。
トウモロコシのプディング。
七面鳥につけるクランベリーソース。
そしてもちろんグレービーソースですね。

これ等は日本で言うところのおせち料理みたいなもので、それぞれの家族や土地で微妙な違いがあるものの、大体の所は似通っています。
聞いたところでは、七面鳥にグレービーだけでなくクランベリーソースをつけるのはイギリス系の家族が多いとか。
テキサス出身の学友は七面鳥の丸焼きの変わりに、大量のスペアリブを焼いたと言っていましたから、変り種の家もあるのかもしれません。
最近は日本でも七面鳥が手に入るようになり、感謝祭にちょっとアメリカンな気分で七面鳥の丸焼きを作るという人もいるようです。
でもグレービーソースが出来合いでは興ざめです。
グレービーソースこそ、それぞれの家庭が微妙に違ったオラが家の味を競う、感謝祭料理のキモなのです。
ここで、私の七面鳥グレービーソースレシピを簡単に紹介しておきます。
グレービー(gravy)ソースとは、旨味タップリの肉汁のソースの事です。
七面鳥をオーブンで焼いた時、結構な量の肉汁が出ます。
これをベースにしてソースを作ります。
七面鳥とマッシュポテトに付けて、四人分です。

1. 肉汁180ccを鍋に移し弱火で煮立てて浮いてきたアクをとります。天板のオコゲもおいしいのでちゃんと削ぎとって加えてください。もし肉汁の量が足りなければ、水とブイヨンを加えてください。(ただし、味が変わるので加えないのが理想です)

2.アクをとったら赤ワイン大さじ2を加え、アルコールを飛ばします。

3.岩塩(海塩より岩塩がオススメです)と白胡椒で基本の味付けをし、ウスターソース大さじ2、醤油を数滴加え隠し味にします。

3.最後にコーンスターチを水で溶いて、とろみが十分ついたら完成です。

カンタンでしょう?最近はアメリカでも出来合いの物が増えていますが、はっきり言って無駄です。
基本は肉汁と塩胡椒のみで、自分で作っても簡単ですし、スパイスを足したりして色々工夫も出来ます。
私は赤ワインやウスターソースを加えましたが、これらは使わずバターを一塊入れる人もいますし、裏ごししたコーンやハーブを加えるという人もいます。
ここでは七面鳥を例に出しましたが、ビーフでもチキンでも、肉汁が出る料理なら何にでも応用できます
旨味タップリの肉汁を捨てるのはもったいないです。
グレービーはハンバーグや野菜のソースにも使えるので、是非お試しあれ。

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日本の食卓のために! ミニターキー
日本のオーブンでも十分調理できるミニターキー。
感謝祭料理に挑戦してみませんか?
2500円

追記:
スタフィングのレシピを紹介して欲しいというコメントをいただきましたので、追記の形で紹介したいと思います。
スタフィングというと、本来は七面鳥に詰めて焼く物ですが、実際に詰めて焼くのは私はあまりお勧めしません。
一つには大量の詰め物の結果、調理時間があまりにも長くなってしまう事、もう一つは好みの問題ですが、スタフィングに水分を取られて肉がややドライになってしまうこと、あと詰め物をすると傷みやすく、保存の扱いによっては食中毒の危険があるからです。
アメリカ人にもスタフィングは七面鳥とは別に作り、その代わり数種類のスタフィングを用意するという人も多いのです。
もちろん詰め物として調理すると、七面鳥の旨味がスタフィングに移って美味しくなりますので、どちらをとるかは好みの問題です。
ここでも七面鳥とは別に作る前提で我が家のスタフィングを紹介しておきます。
まず、以下の材料を用意します。

ベーコン100g、ニンニク一個、玉ねぎ一個半、ニンジン1/2本、セロリ2本、マッシュルーム小8個、リンゴ1/2個、ドライセージ、バジル、クルトン一袋、オリーブオイル、バター

ベーコンは薄切りの物なら一センチくらいに切り、塊なら小さめのサイコロに切って下さい。
野菜は全てみじん切りにしておいてください。

1.アメリカで冷凍の七面鳥を買うと、おなかの中に首とレバーが入っていると思います。
まず、首とレバーを、塩胡椒を加えた適量の水で煮込みます。
15~20分ほどで火が十分通ったら、首とレバーを取り出して、首は肉をほぐし、レバーは細かく切っておきます。
煮汁は後で使うので、アクはきれいにとってください。


2.ニンニクとベーコンをオリーブオイルで炒める。
火が通ったら他の野菜のみじん切りを加えて岩塩と白胡椒で軽く味をつける。


3.1で使った煮汁を適量加える。
多少少ないかな?と思う程度でOKです。
首の肉とレバーもこの時鍋に入れ、水分を飛ばしていきます。
この時に余った煮汁は後でグレービーソースを作る時の追加スープとしても使えます。


4.最後に適量のバターとクルトン、ドライセージ、バジルを混ぜ、軽くかき混ぜて完成。

なにぶん家庭料理なので、絶対のルールはありません。
材料の組み合わせは家庭の数だけあると言っても過言ではないでしょう。
私の知人にはインディカ米で作るという人もいます。(これが結構美味いのです)
毎年いろいろと違った物を作るのも楽しいかもしれません。

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お刺身の食べ方 

皆さんは「お刺身」をどうやって食べますか?
殆どの人は醤油かワサビ醤油でしょう。
生魚を食する刺身は、長く日本国内か韓国の一部くらいでしか食べられていませんでしたが、スシの海外普及に付随する形で世界に知られるようになりました。
外国人が日本料理を食べる時に、日本人が考えもしない食べ方を開発するものですが、刺身も例外ではありません。
もちろん生魚ですから、刺身そのものに手を加えるわけにはいきませんので、その工夫はタレにあります。
ここでは中国人メキシコ人イタリア人の食べ方を紹介します。

1.中国人の場合
どうも中国人の多くはワサビが苦手のようです。彼らはワサビを使わず、醤油に胡麻油加えたタレでお刺身を食べます。ちょうどギョーザを食べる時に醤油にラー油を入れる感覚ですね。

2.メキシコ人の場合メキシコ人たちはやっぱりワサビよりは唐辛子系の辛さの方が好きなようです。アメリカでよく売っているHYU FONG FOODSのチリソースがあるのですが、彼らはこれを醤油に加えて食べます。

3.イタリア人の場合
イタリアと言えば・・・やはりオリーブオイルです。醤油とオリーブオイルを2:1で混ぜて、そこに適量の酢を加えます。まあカルパッチョとドレッシングの感覚ですね。

もちろん日本風にワサビ醤油で食べる人も多いですが、私の知る限りではこれらの食べ方は結構普及しています。
面白いのはどの国の人も「醤油+慣れ親しんだ調味料」で醤油は外さない事ですね。
それだけ醤油と魚介類の相性が良いという事でしょう。
ところで味ですが、結構いけるんです。
私も最初は「醤油に胡麻油なんて」と思いましたが、これが意外と美味
まあよく考えたらハワイのポキなんかも似たような発想ですよね。
HYU FONG FOODSのチリソースも最近は国内でもアジアマーケットなどで入手出来ます(実はアメリカ製なんですけどね)。
透明のボトルに鶏のマークが目印です。
ちょい新しい味覚を知りたくなったら試してみてください。

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生卵のはなし 

アメリカ人がどうしても受け付けない日本の食習慣に、「卵かけご飯」があります。
「生卵を食べるなんてヘビみたい」と言われます。
私が不勉強なだけで、他にもあるのかも知れませんが、知る限りで日常的に生卵を食べる習慣があるのは日本人と韓国人だけです。
欧米では基本的に生卵を食す習慣が無いのですが、それには鶏卵の多くがサルモネラ菌に汚染されているという事実もあります。

アメリカのスーパーで驚くのは卵の賞味期限の長さ
日本の卵の倍以上の日数が書いてあります。
勿論卵自体のもちに差があるわけではなく、日本の卵は生食を前提とした賞味期限で、アメリカのは調理して食べる事を前提にしているからです。
サルモネラ菌汚染自体は、アメリカほどではありませんが、日本の卵にもあります。
ただ少量の菌がいたとしてもそれほど問題はありません。
問題はサルモネラ菌は一定の条件で保管された場合爆発的に増殖する特性があるのです。
そのため賞味期限の長いアメリカの卵には、サルモネラ菌による食中毒の危険がより大きく、それがますます生卵を食べる習慣を理解できなくしています。(十分調理して食べる分には賞味期限内ならまず問題ありません)
アメリカの韓国系や日系スーパーでは、サルモネラ菌汚染を極力防いだ、自然農法による鶏卵を仕入れている所もあります。
これらの卵は普通のスーパーで売っている物の数倍も高価ですが、その分安全だし、味も遥かに美味です。
もちろん、どんな卵でも「買ったら直ぐ冷蔵庫」は基本です。
サルモネラ菌の増殖は8℃以上で活発化します。

私は牛丼が好きで、アメリカでもよく吉野家に食べに行ったのですが、当然ながらアメリカの吉野家に「卵」はありません。
だからわざわざ家から生食できるマイ・タマゴを持って行って、怪訝な目で見られたものです。
最近は日本からも長期滞在型旅行する人も多く、アメリカのスーパーで食材を買って調理する事も多いと聞きますが、食べ方が違う分、食品の安全性は日本と同じではありません。
アメリカで生卵を食べる時は十分注意してください。

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エスニックラーメン 

前回のメキシカン味噌汁にヒントをもらって、夏の暑い時にでも食べたくなるラーメンを試作してみました。
通常店で出している塩ラーメンをベースに、同じようにレモン汁と、ニンニクを加えて手作りしたオリジナルラー油を加えたスープを作りました。
トッピングはトマトと、ソテーしたチキンのスライスとほうれん草、しいたけ、コーン、バジルを選びました。
麺は本当はコシの強いストレートの細麺が欲しかったのですが、アメリカでは入手できなかったので、ものは試しとパスタのエンゼルヘアーを固めに茹でて使用しました。
結果、ラーメンというよりは、ラーメンスープスパゲッティの中間のような物が出来ましたが、これが案外好評をいただき、レギュラーメニューにも加える事ができました。
ご家庭で作る場合は、ラーメンスープから作るのは大変なので、市販の塩ラーメンスープベースで十分だと思います。
以下、家庭でもカンタンに作れますので、試してみてください。

1.ごま油に、唐辛子、ニンニク、刻みネギを加えて炒め、オリジナルラー油を作ります。

2.市販の塩ラーメンスープ一杯分に対して、レモン汁大さじ1を加えてスープを作ります。

3.塩、胡椒で下味をつけたチキンをソテーし、バジルで風味をつけてスライス。

4.丸のままボイルしたトマトの皮を剥き、二つに切ります。

5.ほうれん草、しいたけ、コーンのソテーを作ります。

6.エンゼルヘアーを一人前ボイルします。少し固ゆでにしたラーメンの麺でもOKです。

7.最初に作ったスープにエンゼルヘアーを入れ、トッピングをして1.で作ったラー油数滴を垂らして完成。

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元々ノールールで作ったものですから、ぶっちゃけトッピングや麺なんて他の物でも全然大丈夫
ソテーが面倒なら缶詰をそのまま使ってもかまいません。
試しに市販のトンコツラーメンのカップ麺に、オリジナルラー油とレモン汁を加えるだけという超手抜きメニューも試してみましたが、美味しかったです。


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メキシカン味噌汁 

多くのアメリカの厨房ではメキシコ人が沢山働いています。
私のいたお店も例外でなく、厨房スタッフの半分はメキシコ人でした。
お店は和食系でしたから、私たちスタッフの「まかない」も当然和食の食材で作るのですが、メキシコ人たちの作る「メキシカン和食」が面白いのです。
ある日、彼らから「スープを作ったから飲むか?」と言われました。
受け取ってみると、見た目はいつも店で出している普通の味噌汁です。
不思議に思って飲んでみると、な、なんと!エスニックなサワースープになっているではありませんか。
ビックリして聞くと、味噌汁を鍋に取り、そこにレモン汁とラー油を入れたとの事。
たったこれだけで、慣れ親しんだ味噌汁が全く別物のスープになってしまうのです。
朝、和食に味噌汁を作ったんだけど、昼食はパスタ。
味噌汁は合いそうに無いので捨ててしまった、などという事はたまにあると思いますが、そんな時に騙されたと思って試してみては如何でしょうか。
ラー油とレモン汁の割合は好み次第なのですが、個人的には味噌汁一杯に対してラー油数滴、レモン汁小さじ一杯程度が良いのではないかと思います。
レモン汁は入れないで、ラー油だけでも面白い味になりますよ。
また料理好きな人ならごま油で様々なラー油を手作りすると、味噌汁ベースの不思議スープが日替わりで楽しめるかもしれませんね。

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はじめに 

アメリカで6年間日本食のシェフをやっていました。
その間、アメリカの異質な食文化に戸惑ったり、アメリカ人やメキシコ人の作り出す、不思議なアメリカン和食に驚いたり、日本人が持っている「食」に対する常識や観念をぶっ壊されました。
日本にいる人は勿論、アメリカに来たばかりで、新しい食文化に戸惑いや不安を持っている人にも、ちょっぴり有益な情報を発信できれば良いなと思っています。