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本当は怖い?血合い肉 

アメリカにはFDA(連邦食品医薬品局)というお役所があって、食の安全性に関する様々な情報を、保健所を通した通達の形でレストランに伝えてきます。
そんなFDA通達の「危ない食品リスト」にこれもありました。
魚をさばくと必ず出る「血合い肉」です。

魚肉の中で、骨に沿って黒ずんだ赤みを帯びた部分です。
白身魚の場合は量もそれほどでなく臭みも少なく、見た目のアクセントにもなるので、焼き魚やスシネタの場合はある程度残して切り取る場合もあります。
マグロなどの赤身魚の場合、臭みが強く鮮度も落ちやすいために、生食用としてはまず使われませんが、生姜で臭みを消して醤油などで味付けし、煮物などにして食べる人も多いでしょう。
私達のお店でも、メニューには出していませんでしたが、まかない用としてはたまに食べていました。
実際この部分にはビタミンEや鉄分など、重要な栄養素が多く含まれているのです。

ただ、この部分を大量に摂取する事は避けた方が良いようです
FDAからは、レストランメニューには不適切で、調理の際は出来るだけ切り取るようにという指導が出ています。
なぜならこの部分の肉には、魚の血液中に含まれる重金属などが蓄積されやすく、しばしば基準値を超える値が検出されるそうなのです。
海洋汚染の余波がこんな所にも出ているのですね。
特に工業地帯など都市部沿岸産の魚の場合、注意が必要です。
レストランではあまり見かけない部分ですし、過剰に避ける必要はありませんが、特に妊娠中の女性などは家庭で調理する時もなるべく切り取るようにして、食べない方が賢明でしょう。

しかしこの血合い肉の話、日本では聞いた事ないですけど、日本の魚は安全なのでしょうか
まあFDAはしばしば過剰なくらい心配性の役所ですけど、消費者としては気になるところです。

また血合い肉とは関係無いですが、サンフランシスコ在住の頃、たまにベイでカニとりをしていました。
サンフランシスコ湾の内側では結構カニがとれるのです。
私は自分で食べるためにとっていましたが、良いポイントには結構プロっぽいチャイニーズの人々も。
ある日、ふと思って食品検査をしている知人に、「サンフランシスコ湾のカニってどうなの?」と聞いてみたところ、「ん~、あんまり沢山は食べない方が良いよ」との事。
やっぱり大都市の内海なので、ある程度の汚染はあるらしく、食用としてはギリギリなのだそうです。
環境汚染のリスクは結局自分たちに跳ね返ってくるという事ですね。
あの沢山のカニとりの人たち、どこで食べてるんだろう・・・

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コメント

気になり始めました

はじめまして。
かつをのお刺身を良く食べるのですが、たいてい血合の部分は多少の差はあるもののついたまま売っているので、食べていました。・・・と言う事は、生で・・・。本当は怖い?を読んで、これからは、綺麗に切り取って食べなきゃと思います。ありがとうございました。

>jugonさん、こんばんは。
私もこの通達を読む前は普通に食べてましたが、読んでからは何となく気分が悪くてあまり食べなくなりました。
ただあくまでもアメリカの役所が「食べない方がいいよ」といっているだけですから、日本で売られている魚に必ずあてはまる訳ではありません。
FDAは元々心配症の役所ですし、過剰に警戒する必要は無いと思います。
血合いには栄養も多く含まれていますし、大量に取らなければ大丈夫ではないでしょうか。
まあでもこう言う事もあるという情報は必要ですよね。

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